イタリアとオランダがW杯出場を逃しました。
今回は、各国の育成状況から、
その原因を探っていこうと思います。
かつて、オランダはクラブチームのアヤックスなどで、
学校や寮も併設した最先端のサッカー育成国でしたが、
現在では、若手の世界的プレーヤーは少ないです。
理由としては、今の若手育成に成功している、
ベルギーの方法を模範したことが一番の理由だと考えています。
まず、オランダの隣国であるベルギーは、
十代から海外ビッグクラブのユースに所属させる選択をしました。
ベルギーの公用語は、
フランス語、 オランダ語、 ドイツ語であり、
地理的にもロンドンに近く、
海外へ行く意識が強い国民性といえます。
(ちなみに、ヨーロッパの親日国です。)
そのため、若いうちに海外に行っても、
言葉の壁も少なく、
他国の文化に寛容であるといえるでしょう。
そのため、今のベルギーは、
世界的なプレーヤーを多く輩出しています。
しかし、オランダは主な公用語が1つであり、
ベルギーに比べると、自国文化への誇りも強いため、
多くの十代が海外で育っていない状態に、
なってしまったのではないでしょうか。
ルート・フリットも、
若いうちに海外に選手を送り出している現状の危機を、
指摘しています。
また、それによるオランダ国内リーグの弱体化も、
大きな要因といえるでしょう。
ちなみに、ウルグアイの育成方法では、
失敗した事例が多かったため、
若い世代は自国で育てています。
ウルグアイは人口340万人と、
サッカー強国の中では最も少なく、
ユース代表からA代表まで、
ほぼ一貫した戦術を取っています。
基本的に、センスがある選手をFWで育てるため、
昔から攻撃陣に世界的プレーヤーが多いです。
一方イタリアでは、
90年代のイタリアサッカーバブルで、
多くのチームが放映権や高額選手獲得ばかりに走ってしまいました。
そのため、身の丈に合わない経営が増え、
スタジアムの改修ができず、
客の質も下がり、子供が入りづらくなったため、
良い若手が少なくなったと言われています。
ただ、ユベントスの場合だと、
2009年にモダンな新スタジアムが施工され、
未だに世界トップクラスのチームとなっています。
また、ドイツリーグの場合はチケット代が安く、
子供が入りやすいことで有名です。
やはり、質の高いサッカーを、
スタジアムで子供が見れる環境は、
とても重要だと分かります。
まだ、日本のサッカーは、
国の特色も少ないです。
例えば、「絶対に走り負けない」でも、
「集団性の強みを活かす」でも、
なんでもいいので、
一貫性のある教育指針を示してほしいです。
また、J2とJ3のチームを増やし地域の底上げをして、
J1のチームを少なくすることによってプレミアム感を出し、
毎週テレビ放送する環境に期待したい。